
台湾各地に今も残る日本統治時代の建築を、台北・台中・台南のエリア別に紹介します。総統府や西門紅楼、宮原眼科、林百貨、国立台湾文学館など、赤レンガと白い帯が美しいレトロ建築の見どころと見学のコツ、貸切チャーターで巡るモデルコースまでまとめました。
- アクセス
- 台北市内発着(台中・台南は高鉄+現地チャーターも可)
- 滞在時間の目安
- 台北は半日〜1日、台中・台南は各1日
- ベストシーズン
- 通年。屋外を歩くなら10〜4月が快適
台湾の街を歩いていると、どこか日本の古い街並みを思わせる建物に出会うことがあります。赤レンガの壁に白い石の帯、重厚なドーム、木造の官舎。これらの多くは、1895年から約50年続いた日本統治時代に建てられたものです。
戦後、役所や博物館、商業施設として使われ続けてきた建物も多く、近年は歴史的建築を修復・活用する動きが広がっています。かつての病院がスイーツ店に、百貨店が雑貨とカフェの館に生まれ変わるなど、見るだけでなく実際に中に入って楽しめるのも魅力です。
この記事では、台北・台中・台南に残る日本統治時代の建築をエリア別に紹介し、貸切チャーターで効率よく巡るモデルコースもあわせてご案内します。
01日本統治時代の建築の見どころ
赤レンガと白い帯の「辰野式」
日本統治時代の官公庁建築には、赤レンガの壁に白い石やモルタルの帯を走らせたデザインがよく見られます。東京駅で知られる辰野金吾の作風にちなんで「辰野式」と呼ばれることもあり、華やかで堂々とした印象を与えます。
西洋様式と台湾の気候への工夫
ドームや列柱を備えた西洋の古典様式を取り入れつつ、暑さや雨の多い台湾の気候に合わせて、深い回廊(アーケード)や風通しを考えた設計が工夫されています。建物の外周をぐるりと歩いてみると、そうした工夫に気づくはずです。
02台北のレトロ建築
総統府(旧台湾総督府)
1919年に完成した旧台湾総督府は、現在も総統府として使われている台北のシンボルです。中央の高い塔と赤レンガの外観は、正面から眺めるだけでも見ごたえがあります。平日の午前中などに内部の一般見学が行われていることがあり、パスポートが必要です。見学の可否や時間は変更されることがあるため、事前に公式情報を確認しましょう。
台北賓館・国立台湾博物館
総統府の近くには、旧総督官邸として建てられた台北賓館があり、公開日に合わせれば華やかな内装を見学できます。また、二二八和平公園の中に建つ国立台湾博物館は、ギリシャ風の列柱とドームが印象的な建物で、展示とあわせて建築そのものも楽しめます。
西門紅楼・北投温泉博物館
西門町の入口に建つ西門紅楼は、1908年に市場として建てられた八角形の赤レンガ建築です。現在は文化施設として使われ、雑貨店やカフェも入っています。北投にある北投温泉博物館は、かつての公共浴場を活用した施設で、ステンドグラスや大浴場の跡が残ります。温泉街の散策は「北投温泉の観光ガイド」もご覧ください。
03台中のレトロ建築
宮原眼科
日本人の眼科医が開いた病院の建物を修復した宮原眼科は、現在は人気のスイーツ店として親しまれています。図書館のような重厚な内装の中で、パイナップルケーキやアイスクリームを選ぶ時間は格別です。週末は店内が大変混み合うため、開店直後の時間帯や平日を選ぶと、内装をゆっくり眺めながら買い物ができます。近くを流れる緑川沿いの遊歩道を散策するのもおすすめです。
台中駅の旧駅舎と台中州庁
赤レンガと白い帯が美しい台中駅の旧駅舎は、新駅舎の完成後も保存され、街の顔として親しまれています。また、白い外壁とマンサード屋根が優雅な旧台中州庁も、台中を代表する日本統治時代の建築です。台中の街歩きは「台中さんぽ」で紹介しています。
04台南のレトロ建築
林百貨
1932年に開業した林百貨は、当時台南で最も華やかな百貨店でした。修復後は台湾各地の雑貨や食品を扱う店として営業しており、レトロなエレベーターの表示や、屋上に残る神社の跡など、見どころが随所にあります。
国立台湾文学館(旧台南州庁)と旧台南地方法院
旧台南州庁を活用した国立台湾文学館は、マンサード屋根とドームを備えた優美な建物です。近くの旧台南地方法院は、司法博物館として公開されており、重厚な列柱やドームの内部を見学できます。古都の歴史散策は「台南の観光ガイド」もあわせてどうぞ。
05貸切チャーターで巡るモデルコース
台北レトロ建築・半日コース
| 時間 | 行程 | 滞在の目安 |
|---|---|---|
| 9:00 | ホテルを出発 | — |
| 9:15 | 総統府(外観、見学日なら内部も) | 約1時間 |
| 10:30 | 国立台湾博物館・二二八和平公園 | 約1時間 |
| 11:45 | 西門紅楼 | 約45分 |
| 12:45 | 昼食後、北投温泉博物館へ | 約1時間 |
台中・台南へ足をのばす場合
台中や台南は台北から距離があるため、高鉄(台湾高速鉄道)で移動して、現地で貸切チャーターに乗り継ぐ組み合わせが効率的です。駅でドライバーと合流すれば、点在する建築を短時間で回れます。使い分けの考え方は「高鉄と貸切チャーターの使い分け」で詳しく紹介しています。
ポイント:歴史的建築を活用した施設は、休館日や開館時間が施設ごとに異なり、修復工事で一時的に閉館することもあります。訪問前に最新情報を確認しておきましょう。
06見学を楽しむためのコツ
外観は朝や夕方の光で
赤レンガの建物は、朝や夕方のやわらかい光で見るとより美しく見えます。日中の強い日差しを避けられるので、写真撮影にも向いています。
建物の「その後」にも注目
修復された建物の多くには、統治時代から戦後、現代までの歩みを紹介する展示があります。どのように使われ、どのように守られてきたのかを知ると、建物の見え方が大きく変わります。
街並みにも目を向ける
有名な建物だけでなく、周辺の街並みにも日本統治時代の面影が残っていることがあります。木造の日本家屋を修復したカフェや、古い官舎を活用した文化施設などは、台北や台中、台南の各地で見つけることができます。車窓から気になる建物を見つけたら、ドライバーに声をかけて少し立ち寄ってみるのも、貸切ならではの楽しみ方です。
敬意を持って見学する
総統府のように現役の公的施設もあります。立ち入りや撮影に関する案内には必ず従い、落ち着いて見学しましょう。
07よくある質問
Q. 総統府の見学にはどんな準備が必要ですか?
外国人の見学にはパスポートの提示が必要です。見学できる曜日や時間、受付の方法は変更されることがあるため、訪問前に公式情報を確認してください。
Q. 建築巡りだけで1日かかりますか?
台北市内なら半日でも主要な建物を回れます。台中や台南も組み合わせる場合は、それぞれ1日ずつ見ておくとゆとりを持って楽しめます。
Q. 歩く距離は多いですか?
建物の内外を見学するため、ある程度は歩きます。貸切チャーターなら建物の近くで乗り降りできるので、移動の負担を減らせます。ご相談はお電話で受け付けています。
08まとめ
台湾に残る日本統治時代の建築は、日本と台湾の歴史が重なり合う貴重な遺産です。台北の総統府や西門紅楼、台中の宮原眼科、台南の林百貨など、今も大切に使われ続けている建物には、それぞれの物語があります。
貸切チャーターなら、点在する建築を効率よく巡り、一つひとつの建物とじっくり向き合う時間をつくれます。料金は時間制・行程によりお見積りとなりますので、行きたい建物をお知らせください。


